ふるさと納税のはじめ方。申し込みから返礼品が届くまでの流れを追う

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年末が近づくと急に検索されはじめる言葉があります。ふるさと納税です。得だと聞くけれど、何から手をつけていいのか分からない。そのまま年を越してしまった、という人も多いのではないでしょうか。実際の流れを知っておけば、迷う時間はかなり減ります。

申し込む前に、自分の上限額を知っておく

最初にやるべきことは、返礼品選びではありません。自分がいくらまで寄付できるかを把握することです。ここを飛ばして申し込むと、あとで「思ったより控除されなかった」という事態になりかねません。

ふるさと納税は、年収や家族構成によって実質負担2,000円で済む寄付額の上限が変わります。年収が高いほど、扶養家族が少ないほど、上限は上がっていく仕組みです。この上限は毎年の制度や税制の見直しによって計算方法が変わることがあるため、去年の感覚のまま今年も同じだろうと思い込むのは危険です。

たとえば、共働きで子どもが独立した夫婦と、片働きで小さな子どもが2人いる家庭では、同じ年収でも上限額はかなり違ってきます。源泉徴収票を手元に置いて、年収や社会保険料の金額を確認しながらシミュレーションするのが現実的なやり方です。

迷いやすいのは、転職した年やボーナスが大きく変動した年です。前年の実績ではなく、その年の見込み収入で計算する必要があるので、年の途中で収入が大きく変わった人は、年末にもう一度上限を見直したほうが安心です。

自治体と返礼品を選ぶ、いちばん楽しい時間

上限額が分かったら、いよいよ返礼品選びです。ここは正直、作業というより趣味の時間に近いと言っていいと思います。

選び方の基準は人によって違います。純粋に美味しいものを選ぶ人もいれば、日用品や消耗品を選んで生活費の足しにする人もいます。災害支援のように、返礼品を目当てにせず応援したい自治体に寄付する人もいます。どれが正解というものではありません。

場面を想像してみてください。年末、スマホでポータルサイトを眺めながら、米にするか肉にするか、それとも日用品にするか迷っている時間。これは多くの利用者が経験する、いわば恒例行事のようなものです。同じ金額でも、量や発送のタイミングが自治体ごとに違うので、比較しているうちに1時間くらい経ってしまうこともあります。

ここで気をつけたいのは、人気の返礼品ほど発送が集中しやすいという点です。年末ぎりぎりに申し込むと、年明け以降の発送になることも珍しくありません。年内の所得控除を狙うなら、支払いが完了した日が基準になるので、発送時期と申し込み期限を混同しないようにしたいところです。

申し込みから支払いまでの手続き

申し込み自体は、通販サイトで買い物をするのとほとんど変わりません。寄付したい自治体と返礼品を選び、寄付金額を入力し、支払い方法を選んで決済する。これだけです。

ただし、ふるさと納税ならではの入力項目がいくつかあります。代表的なのが、確定申告をしない会社員向けの「ワンストップ特例」を利用するかどうかのチェックです。ここにチェックを入れ忘れると、あとから確定申告が必要になってしまうので、申し込み画面はざっと流し見せず、一度目を通しておいたほうがいいです。

支払い方法はクレジットカード決済が主流になっていますが、自治体やサイトによっては口座振込やコンビニ払いに対応している場合もあります。クレジットカード払いなら即日で手続きが完了しますが、振込系は着金確認までに数日かかることがあり、年末ぎりぎりの申し込みでは年内着金が間に合わないケースも出てきます。

ここはわりと迷うところですが、年末に駆け込みで複数の自治体に申し込む場合、決済手段を自治体ごとに変えると管理が煩雑になります。できるだけ同じカードで統一して、あとで明細を見返しやすくしておくのが無難です。

返礼品が手元に届くまでの時間

申し込みが終わったら、あとは待つだけです。とはいえ、この「待つ」期間の長さは返礼品によってかなり差があります。

缶詰や加工食品のように在庫がある商品は、申し込みから1〜2週間程度で届くことが多いです。一方、米や果物のような農産物は収穫時期に合わせて発送されるため、申し込んでから数カ月後に届くという予約形式の返礼品も珍しくありません。年末に申し込んだ新米が、翌年の秋に届くということも普通にあります。

具体的な場面で考えると、12月に申し込んだ毛ガニが、年明けの1月中旬に届いたというケースはよくある話です。届く直前に自治体や発送業者から確認の電話やメールが来ることもあるので、年末年始は留守にしがちな人は、不在票をこまめにチェックしておくと受け取り損ねを防げます。

例外として、災害支援を目的とした寄付のように、そもそも返礼品を設定していない自治体もあります。この場合は品物は届かず、お礼状や受領証明書だけが郵送されてくる形になります。返礼品が届かないからといって、寄付そのものが失敗したわけではないので、そこは混同しないようにしてください。

届いたあとに忘れてはいけない手続き

返礼品が届いて一息つきたいところですが、控除を受けるためにはもう一段階、手続きが残っています。ここを忘れると、寄付はしたのに税金は何も安くならなかった、という本末転倒な結果になってしまいます。

会社員で確定申告をしない人は、ワンストップ特例制度を使うのが一般的です。寄付した自治体ごとに送られてくる申請書に記入し、マイナンバーの確認書類などを添えて返送します。申請先の自治体数が一定数を超える場合や、医療費控除などで確定申告をする人は、この特例は使えず、確定申告でまとめて手続きする必要があります。このあたりの条件は制度の見直しで変わることがあるので、申し込んだ年の最新の案内を確認しておくのが確実です。

よくある失敗は、申請書の返送期限を忘れてしまうことです。年明けすぐに届く自治体もあれば、1月中旬を過ぎてから届く自治体もあり、バラバラに届く書類を管理しきれずに期限切れになってしまう人は少なくありません。届いたらすぐに記入して、まとめて投函する日を決めておくくらいの気構えでちょうどいいと思います。

控除が実際に反映されるのは、住民税であれば翌年6月以降の給与明細です。ここでようやく、去年の寄付が形になって返ってきたことを実感できます。申し込みから半年以上先の話になるので、気長に構えておくくらいでいいでしょう。

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